先日、
企業統治が始まれば手帳屋が儲かる
でも述べましたが、PC監視の抜け穴であるモバイルWeb端末にも、魔の手が忍び寄って来ました。それは、W-ZERO3をはじめとするモバイル端末を、社内で使用禁止にするということが検討されはじめているのです。
さて、人はそれぞれがパーソナルスペース(なわばり)を持っている、という研究結果があります。そのパーソナル・スペースとは、自分の肉体と外界との緩衝地帯であり、これが狭められたり、なくなったりすると、精神的に不安定になるそうです。
オフィースワークをする人にとっては、かつては自分の机がパーソナル・スペースでした。それが今はPCを中心としたワークに切り替わり、PCのデスクトップ環境がパーソナル・スペースとなりました。
ところがPCの内部は企業側に監視され、さらに自分持ちの携帯端末までも使用禁止となると、パーソナル・スペースが消失してしまうことになります。監視や禁止をする企業側はこの行為を当たり前だと思っているようですが、社員には「ゆうつ」な感覚が残ることになります。
この感覚が、さらなるモラルハザードにならなければよいのですが・・・
しかし、この状態から抜け出すのは案外簡単かもしれません。すなわち、PCワーク以前のパーソナルスペースの一つであったもの、すなわち、手帳を積極的に使えばいいのです。社員の手帳をかってに見ることは法律違反なので、PCよりは守りの堅いパーソナルス・ペースともいえます。
社内でPCを監視された人たちは、遅かれ早かれこのことに気づくでしょう。皮肉にも企業内のIT化が、逆に社員をアナログ的なパーソナル・スペースに追い込んでいくことになります。
そして、ITで集団知を集めるはずが、アナログに分散するという先祖返りが起きてしまいます!
と、まあ、よくわからん時代となりましたが、自分の手帳を便利に使って楽しくお仕事をするのが一番、ということのようですね。