ガントチャートを超えよう
「The Goal」に続き、エリヤフ・ゴールドラット著の「Critical Chain」を読み始めています。
この本によると常にビジネスは、コストワールドとスループットスワールドの間を行きつ戻りつしているそうです。
その2つの世界とは、
■■■コストワールド
コストを最重要視する世界のこと。出を少なく入りを多くする。 鉄筋の数を減らし原価を大幅に下げ、他よりもちょっと安く販売し、多売と利幅の両面から多額の利益を得る。■■■スループットワールド
コストは考えずスループットを重要視する世界のこと。納期を厳守する。単位時間当たりの生産台数を増やす。
人月供給会社のプロジェクト担当者は、前半はコストワールドに暮らし、後半はスループットワールドに暮らしています。
つまり、初めは残業や休日出勤を減らしコストを抑えていますが、納期まじかになると必死で残業しスケジュールの遅れを取り戻そうとします。
著者はこのような2つの世界で暮らす行いが非効率を生み出し、利益を減らす原因になっていると述べています。
これらの問題解決に使う手法が、制約理論:TOC [Theory Of Constraints]だそうです。
よって、この本の後半はTOCを現実問題に応用する話になっています。といっても著者は難しい数式を使うのではなく、簡単で有効な論理的解決方法を見つけることを目指しています。
TOCにより、プロジェクト管理(ソフトウェア開発も含む)は次のように行うと良いことが分ります。
●管理すべきはクリティカルパス(critical path)と、それに合流するパスのみ
工程のすべてのパスを管理するのは時間の無駄。ガントチャートにすべての項目を書き出し、終わったものをマーキングしてマーキング量が増えたことでプロジェクトが進んでいると考えるのは誤り。
●クリティカルパスが最優先で遅延なく流れるように他のパスを調整する
●工程は終了するまで後何日掛かるかで管理する
工程進捗を%で表すのは意味がない。いつ終わるかが重要である。●セーフティ(予備日)は、通常パスがクリティカルパスと合流する地点で通常パス側に入れる
これ以外の箇所にセーフティを入れても、無駄に消費されるだけでプロジェクト全体のセーフティにはならない。●作業の掛け持ちはしない
個人の作業はシーケンシャルに配置し、作業単位内での遅延/待ち状態を作らない。
今まではガントチャートにどっぷり浸かっていたので、この本の内容は参考になります。「常識を疑え!」というのは、どこにでもあるのですね。